米フロリダ州で2019年に生後18カ月の息子に生野菜と果物しか与えず栄養失調で死なせた完全菜食主義者の母親に、終身刑が言い渡された。地元メディアによると、シェイラ・オリアリー被告(38)は夫ともども肉や乳製品に加えて卵も口にしない完全菜食主義者で、息子にも母乳以外は自分たち大人と同じ完全菜食主義の食事しか与えず、亡くなった時の体重は生後7カ月の一般的な乳児と同程度の8キロほどしかなかったいう。検視の結果、死亡原因は脱水を含む栄養失調による合併症で、肝臓の機能が低下し、手足並びに下肢はむくんで腫れあがっていたという。

第一級殺人と加重児童虐待、育児放棄、加重過失致死など6つの罪で起訴された同被告は、今年6月に有罪判決を受けていた。同じ罪状で起訴されている夫のライアン被告も、現在判決を待っている状態だと米ニューヨーク・ポスト紙は伝えている。また、夫には12歳未満に対する性的暴行並びにみだらなわいせつ行為で追起訴が提出されたと伝えている。

米ピープル誌によると、母親の救急要請で救急隊員が駆け付けた時にはすでに呼吸が停止しており、そばには極度の栄養失調でやせ細った小さな3歳と5歳の兄弟の姿もあったという。また、母親は11歳の別の子供を巡っても栄養失調で以前に訴えられ、実の父親に引き渡されていたという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)