6日午前7時15分ごろ、東京都江戸川区宇喜田町の路上で、50代男性の運転しているワゴン車が乗用車2台と衝突し、自転車専用レーンを自転車で走行していた40代男性をはねた。警視庁葛西署によると、自転車の男性は江戸川区の会社員石元英嗣さん(40)で搬送先の病院で死亡が確認された。ワゴン車の男性は意識不明の状態で病院に運ばれた。乗用車を運転していた1人が軽傷を負った。

署によると、片側1車線の道路を走っていた乗用車をワゴン車が左側から追い抜くような形でぶつかり、専用レーンの自転車をはね、さらに左折しようとしていた乗用車に衝突した。ワゴン車はその後、横転し、反対側の歩道で停止した。現場にブレーキ痕がなく、署はワゴン車の男性の体調に異変があった可能性もあるとみて、事故の原因を慎重に調べている。

現場は都営新宿線船堀駅から南に約700メートルの住宅街。直線で見通しが良い道路だが、自転車や車の通行量は多い。ワゴン車はガラスが割れており、上部がへこんでいるなど大きく破損していた。周辺には車の破片が散乱し、車が横転した先の歩道の樹木は皮が剥がれていた。近くでクリーニング店を営む60代の女性は「雷のような大きな音がしました。近くの人が集まって、バールでワゴン車から男性を助けようとしていました」と振り返った。近くのマンションに住む40代の女性は、事故が起きた道路について「小さい事故はこれまでもあって『危ないね』という話をしていました」と語った。【沢田直人】