英王室のウィリアム皇太子(40)とヘンリー王子(37)は、エリザベス女王が死去した8日夜に顔を合わせていなかった可能性が浮上した。10日にウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃、ヘンリー王子とメーガン妃の4人がロンドン郊外のウィンザー城前にサプライズで姿を見せ、4人が公の場にそろい踏みしたことは大きなニュースとなったが、兄弟が女王の死去後に顔を合わせたのはこの時が初めてだったと英デイリー・メール紙が報じた。

ヘンリー王子が女王が滞在していたスコットランドのバルモラル城に到着したのは、ウィリアム皇太子ら他の王族よりも数時間遅れの午後8時頃だったことが分かっているが、その時すでに皇太子は父チャールズ国王のスコットランドの邸宅バークホールに移動した後だったと関係者の話を伝えている。その夜は、新国王とその後継者による夕食会とその他の家族による夕食会が別々に開かれたといい、兄弟は夕食を共にすることもなかったという。ヘンリー王子はその日、叔母のアン女王や叔父アンドルー王子らと共にバルモラル城に残り、翌朝に他の王族より一足先にひっそりと城を後にした。

スコットランドでは互いにまったく顔を合わせることのなかった兄弟だったが、ウィリアム皇太子が携帯メールでヘンリー王子を誘ったことで、急きょ4人揃ってのウィンザー城外へのお出ましが決まったと関係者は語っている。ウィリアム皇太子は、服喪期間に女王への敬意を示すために団結をアピールすることが必要だとの見解に至ったと情報筋の話を伝えており、チャールズ国王の指示で行われたものではないとの考えを示している。しかし、兄弟はこの2年ほどほとんどコミュニケーションを取っておらず、互いに怒りと悲しみを抱いていることが問題だと情報筋は話し、年内に爆弾になりかねないヘンリー王子の回顧録が発売予定だと言われていることから、今後どこまで関係を修復できるのかは不透明な状態だという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)