13日午前11時50分ごろ、静岡県小山町で走行中の観光バスが横転事故を起こし乗客の1人が死亡した。バスツアーを企画した大手旅行会社クラブツーリズムが同日午後5時30分から東京・新宿区の本社で事故に関する記者会見を行った。

会見に出席したのはクラブツーリズムの酒井博社長、同取締役の柏山卓士営業部長、事故を起こした美杉観光バスの吉田典弘社長の3人。会見冒頭、酒井氏と吉田氏から「誠に申し訳ない。亡くなられた方のご冥福をお祈りします」と謝罪があった。

事故の概要について柏山氏から13日午前7時に埼玉県狭山市駅を出発し、美杉観光バスのバス(38人乗り)に乗客34人(男性6人、女性28人)と女性添乗員1人の計35人を乗せていた。運転手は美杉観光バスの20代男性で乗務員歴は1年3カ月でこれまでの事故歴はなかったと説明した。

事故現場は静岡県小山町のふじあざみライン須走口5合目よりふじあざみラインを約10分下った地点。1人が亡くなり、3人の重傷者を含み多数の負傷者が出た。

クラブツーリズムには添乗員から事故後に「事故の直前に運転手が走行中にブレーキが作動しなくなったと話していた」と電話報告したいたという。ツアー名は「ふじあざみラインで行く富士山五合目&駿河湾クルーズ フルーツ&海鮮10種持ち帰り!金目鯛だな伊豆の幸御膳」。11日から始まった全国旅行支援の対象のバスツアーだった。【寺沢卓】