藤井聡太王将(竜王・王位・叡王・棋聖=20)への挑戦権を争う、将棋の第72期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグ戦、羽生善治九段(52)対豊島将之九段(32)戦が22日午前10時、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。先手後手は事前に決まっており、羽生が先手、豊島が後手。

羽生は今期のリーグ5戦全勝で最終局を迎えた。今年の新人王、服部慎一郎五段(23)を下すと、糸谷哲郎八段(34)、近藤誠也七段(26)、渡辺明名人・棋王戦(38)、永瀬拓矢王座(30)と撃破してきた。豊島との直接対決に勝って、第65期以来7期ぶり19回目の登場を目指す。また、タイトル戦は一昨年の竜王戦以来、2年ぶりの挑戦を狙う。くしくもこの時の竜王は豊島だった。

現在、タイトル獲得通算99期(竜王7、名人9、王位18、王座24、棋王13、王将12、棋聖16)。100期獲得を目指し、まずは目の前の1勝に全力投球だ。

対する豊島は4勝1敗。近藤に勝った後、永瀬に敗れた。この後、糸谷、服部、渡辺に3連勝し、羽生との直接対決に望みをつないだ。こちらは今局で勝って同星として、プレーオフに持ち込んで勝つことが挑戦への条件となる。

7人総当たりの王将リーグは同日、同所で一斉対局として行われる。羽生対豊島戦のほか、2勝3敗同士の近藤対糸谷戦は負けた方がリーグから陥落する。服部(1勝4敗)対永瀬(3勝2敗、いずれも上が先手)戦と3局が組まれている。陥落3人のうち、1勝5敗でリーグを終えた渡辺と、服部の陥落は既に決まっている。

持ち時間は各4時間。昼食休憩を挟んで、22日夜には決着の見込み。