最年少記録で竜王を初防衛した将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が4日、タイトル初防衛から一夜明けて鹿児島県指宿市「指宿白水館」で記者会見し、「千思万考(せんしばんこう)」と揮毫(きごう)した色紙を披露し、さらなる飛躍を誓った。

和装から一転、紺のスーツ姿で登場した藤井は「千思万考」について「竜王戦の2日制の長い持ち時間の中で、深く考えることもできた」と振り返る一方で、「それぞれの手をしっかりと掘り下げて比較できなかったところもあった。千思万考は考えを巡らすことなので、長い対局では意識していきたい」と話した。

年明けには将棋界のレジェンド・羽生善治九段(52)を挑戦者に迎える第72期ALSOK杯王将戦7番勝負(1月8日開幕)で初防衛を目指す。「タイトル戦の大舞台で対戦できるのは非常に楽しみにしています。体調を整えていきたい」と意気込んだ。【松浦隆司】