強豪ドイツ、スペインからゴールを奪った日本代表MF堂安律(24=フライブルク)の地元・兵庫県尼崎市内にある「杭瀬一番街商店街」には、クロアチアに敗れて一夜明けた6日も、堂安を励ます大きな横断幕は掲げられていた。

商店街の和田周治理事長(67)は、クロアチア戦をテレビ観戦し、一睡もしなかったといい「堂安選手に感激した人、勇気をもらった人がいっぱいいると思う」と地元のスターをたたえた。

横断幕には「堂安律」という名前の上に「威風堂堂」と記され、「尼魂」「侍魂」の言葉も並ぶ。もともと、この横断幕は、堂安の両親が東京オリンピックのために作っていたものだった。だが当時、会場では使用できる場面がなく、使い道に困っていたという。その後、両親からの申し入れがあり、なじみの深い商店街で使うことになった。

残念ながら日本は16強で敗退したが、今後も取り外す予定はない。

和田理事長は「これを見て『また頑張ろう』と思ったり、傷んだ心が癒やされるという人もいると思うから、私の思いとしてはずっとここに掲げておきたい」と力強く話した。

堂安もかつて訪れていたこの商店街では、ほかにも堂安の写真を飾るなどして、一丸となって応援してきた。“応援感謝”の思いを込めて、10日には先着300人にお菓子を配るイベントも予定している。