「サッカーの王様」の愛称で知られる元ブラジル代表のペレさんが82歳で亡くなった30日、遠く離れた日本のブラジルタウン、群馬県大泉町からは悲しみの声が上がった。

大泉町は、人口約4万2000人の町で、その内約20%が外国人。町の住人は10人に1人がブラジル人となっている。ブラジル料理店「カミナルア Bar&Restaurant」の店長中村勝男さん(59)は、日系2世でブラジル・サンパウロ出身。ペレさんが活躍したサントスFCの本拠地と同じ地元だ。中村さんは約50年前に現地でペレさんの試合を見たといい「オーラが違いました。ボールを持った瞬間に会場が沸き上がる。憧れの選手でした」と語った。その上で「ペレさんは国民みんなから愛されていた。日本でいう野球の長嶋(茂雄)さんのような存在」と続けた。

ブラジルの裏側の店では、多くの客でにぎわいを見せている。中村さんは「ペレさんがこれからも見守ってくれるんじゃないかなと思います」と話した。

同店は元プロ野球の瀬間仲ノルベルトさん(38)がオーナーを務める。同じくサンパウロ出身の瀬間仲さんはペレさんについて「小さい頃からブラジルのヒーローで、キングでした。寂しいですね」と悼んだ。

ブラジルの商品をそろえるスーパー「スーペルメルカド・タカラ太田店」では、サッカーのユニホームを着た客も多い。ブラジル人店長のアラウジョ・ワグネルさん(51)は「お客さんと一緒に悲しみを分かち合った。彼がブラジルのサッカーを広めてくれた。誇りに思います」と口にした。【沢田直人】