自民党は18日、岸田文雄首相が昨年末に肝いりで発表した防衛費増額をめぐり、「防衛増税」以外の財源確保の方策について協議する特命委員会の第1回会合を、党本部で開いた。

冒頭、委員長を務める萩生田光一政調会長があいさつ。萩生田氏は「(昨年の議論を通じて)もう少し腰をすえて議論をすべきではないかという発言が、多数寄せられた」と述べ、党内にさまざまな意見があることを示した上で、増税以外の財源の確保策について議論を行う考えを示した。

その上で「米国をはじめ高く評価されている防衛力強化の取り組みが、絵に描いた餅にならないよう、財源について責任ある議論を行いたい」とも指摘した。

党内には増税に対する反対の声が今も根強く、岸田首相は18日、萩生田氏に対し、特命委で十分に議論を行うよう指示している。

特命委は来週以降も継続的に議論を行うが、党内議論がまとまる見通しは立っておらず、増税賛成派と反対派の党内対立の火種は、くすぶったままだ。