参院議院運営委員会の理事会は20日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在して昨年7月の当選から昨年2度の臨時国会を欠席し、1度も登院していないNHK党のガーシー(東谷義和)参院議員が提出している海外渡航届などについて協議した。

その後の理事懇談会でガーシー氏に対する懲罰について意見交換を行うなど、懲罰委員会が開会される可能性が出てきた。

暴露系ユーチューバーだったガーシー氏は動画投稿サイトで著名人を中傷、脅迫したとして、警視庁から任意の事情聴取を要請されており、暴力行為法違反(常習的脅迫)容疑などで関係先の家宅捜索を受けた。ガーシー氏は3月上旬に帰国して警視庁の事情聴取に応じ、国会にも出席する方針を示しているが、23日召集の通常国会に関しては帰国するまで欠席する意向を示しており、与野党から懲罰を求める声が出ている。

参院の石井準一議院運営委員長は13日、2度の臨時国会を欠席したガーシー氏について「3回目のルール違反になる。懲罰委員会にかけるだけの事案になる」との認識を示している。

国会内で会見したNHK党の立花孝志党首は「3月上旬には帰国するのでしばし、お待ちいただきたい」とした。ガーシー氏と協議するため派遣した同党の浜田聡参院議員が、この日、ドバイに到着したことを明らかにし、「彼は正義の味方ではありません。彼は、まっとうな人間ではありません。でも悪の人間が悪を成敗しなくちゃいけない」などとガーシー氏が国会質疑でNHKの問題を追及することに期待した。

また立花氏はガーシー氏の国会欠席について他党から批判が相次いでいることについて「国会に来ることが仕事ではありません。(ガーシー氏は)国会に来なくても、めちゃくちゃ仕事しています。どうぞ懲罰委員会やってください。一番重い除名をするというのは時期尚早」と反論した。そして「本人が3月上旬に帰って来なかったら一発で除名でもいい」などとした。