ホリエモンこと堀江貴文氏(50)が創業した宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」(本社・北海道大樹町)が24日、事業戦略発表会を開き、次世代大型ロケット「DECA(デカ)」を2030年代に打ち上げると発表した。

観測ロケット「MOMO(モモ)」(全長10メートル)で国内民間企業としては初めて宇宙に到達した同社は現在、超小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO(ゼロ)」(同25メートル)を開発中。射場が完成する24年度の打ち上げを目指している。「ZERO」の開発完了後、取り組む「DECA」は、米スペースX社の「スターシップ」と同じく再使用できるロケットで、全長50メートル、ペイロード(最大積載量)10トン以上を想定している。

「ZERO」が最大でも数個の人工衛星しか搭載できないのに対し、「DECA」は超小型衛星を数万個搭載する。再使用による低価格化などで、打ち上げコストはH2ロケットの10分の1を目指す。「失われた30年」で、日本の産業は競争力を失い、敗北が相次いでいる。堀江氏は「国内ですべて調達でき、太平洋に向けて打ち上げ放題の日本は地の利がある。宇宙は勝てる可能性がものすごく高いと思う」と話し、「世界最高の地球観測網が持てる観測衛星、スマホでブロードバンドがどこでもつながるようになる通信衛星、そして有人飛行も10年以内に実現したい」とぶち上げた。【中嶋文明】