水道橋博士氏の参院議員辞職に伴い、れいわ新選組の比例代表名簿の次点で繰り上げ当選した大島九州男(くすお)参院議員(61)は24日、参院本会議で行われた2021年度決算に関する審議で、繰り上げ当選後、初めての質問に立った。れいわの議員が本会議で質問するのは、衆参両院を通じて初めて。

今回の繰り上げまでに2期12年、参院議員を務めた経験を持つ大島氏。質問に先立ち「はからいをいただき(2019年参院選の落選から)3年半ぶりに国会に戻ってきました」とあいさつ。すると自民党席から「お帰り~」の声が飛んだほか、山本太郎代表が提案した「れいわローテーション」を念頭に、「せっかくなら5年半(自分1人で)任期を務めなさい」というやじも飛んだ。

れいわは、水道橋博士氏の残りの任期約5年半を、大島氏を含む昨年の参院選比例代表に出馬した中の5人が1年ごとに辞職と当選を繰り返しながら担う「れいわローテーション」を、山本太郎代表が表明。与野党から批判が出るなど、議論となっている。

大島氏は、本来なら残り任期、議員を務めるはずが、「れいわローテーション」が現実になれば、1年あまりで失職することになる。

大島氏は演壇で、用意した原稿を床に落とすなど緊張した様子もみせた。「残念ながら辞職された水道橋博士の1日も早い全快を、祈念させていただく」と述べた上で、政府の経済政策への異論を唱え、岸田文雄首相らをただした。山本代表は議席から拍手をしながら盛り上げていた。

参院は、5人以上の会派に、政府4演説と決算に対する本会議質疑を認めることを申し合わせており、昨年の参院選で所属の参院議員が5人となったれいわも、対象になった。