岸田文雄首相は31日の衆院予算委員会で、政務担当の首相秘書官を務める長男の岸田翔太郎氏が、1月の欧米歴訪に同行した際、大使館の官用車を使って首相のおみやげ購入に回った問題をめぐり、おみやげの購入の仕事は首相秘書官の「公務」だと明言した。

立憲民主党の後藤祐一衆院議員の質問に答えた。

岸田首相は、だれに何を買ったかを問われ「全部の大臣に買った。内容は控えますが、私のポケットマネーで買ったのは間違いないところだ」と述べた。

後藤氏が「プライベートなおみやげを買うために、官用車を使って(ロンドンの高級百貨店)ハロッズに行ったのか」の問いに、首相は自席でうなずいた。

後藤氏に「プライベートなおみやけを買うのが、首相秘書官の公務なのか。公私混同ではないのか」と指摘された首相は「総理のおみやげを買うことを、政務秘書官が担当することは現実として、あると思う。政治家としての総理のおみやげを購入することは、政務秘書官の本来業務に含まれうると考える」と述べ「すなわち、公務であると思います」と述べた。

おみやげ購入を、秘書官の公務と悪びれずに答える首相に対し、後藤氏は「本当ですか? きちんと公務をして、空いている時間に買うのはいいが、これが公務というのはいかがなものですか」と、納得いかない表情で応じた。