日本将棋連盟は3日、22年の獲得賞金・対局料ランキングを発表し、最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が1億2205万円で初めて1位になった。藤井は自身初、将棋界では史上最速&最年少での1億円プレーヤーとなった。

21年は6996万円で3位だったが、一気に5000万円以上を上乗せし、初の頂点に立った。昨年に王将のタイトルを獲得し、棋聖と王位は3連覇を達成。叡王と竜王では初防衛を果たした。

将棋界初の1億円棋士は93年の羽生善治九段(52)の1億63万円。プロ入り8年目の23歳のときの大台突破だった。藤井はプロ入り6年目、20歳での突破となり、史上最速&最年少記録を更新した。

羽生は95年に史上最高額となる1億6597万円を含め、15年までに1億円超えを17回している。羽生の他に過去の1億円棋士としては、97年の谷川浩司17世名人(1億1762万円)、04年の森内俊之九段(1億833万円)、13年の渡辺明名人(1億255万円)、20年の豊島将之九段(1億645万円)。藤井は歴代6人目の1億円棋士となった。

現在、初防衛をかけて羽生の挑戦を受ける、第72期ALSOK杯王将戦7番勝負では2勝1敗とリードしている。5日に開幕する棋王戦5番勝負では渡辺明棋王に挑戦し、最年少6冠を目指す。【松浦隆司】

○…ランキング2位は昨年1位だった渡辺の7063万円。3位は豊島の5071万円。過去23回1位となっている羽生は、順位戦A級から陥落したのが響きベスト10の圏外だった。女流棋士では、里見香奈5冠が1位(金額は非公表)となった。