ニュースキャスターの森本毅郎氏(83)が6日、MCを務めるTBSラジオ「森本毅郎 スタンバイ!」(月~金曜午前6時30分~同8時30分)に出演。岸田文雄首相の荒井勝喜秘書官が4日にLGBTなど性的少数者への差別発言で更迭された問題をめぐって「岸田首相の発言と根は同じ」との見解を示した。

荒井氏は3日夜、性的少数者や同性婚をめぐり「隣に住んでいたら嫌だ」などと発言。4日に岸田首相は荒井氏を更迭した。これについて森本氏は「なぜこんなこと(秘書官の発言)が起こったのか、根っこの問題が気になります」とし「荒井秘書官が記者団とのオフレコの会談だったと言いますが、3日の夜に岸田さんの答弁を受けた形で記者団に『僕だって同性婚の人見るのは嫌だ』といったんです。『僕だって』というのはその前に誰がいたかということ」と持論を展開した。

その上で「その前に岸田さんが1日の衆院の予算委員会で同性婚を巡る問題について『制度を改革するとなると、家族観とか価値観、社会が変わってしまう』と言いました。これについて荒井さんが『僕だって』と言ったわけです。つまり、根っこは岸田さんにあったわけです」と解説した。

続けて「では岸田さんが性的少数者を蔑視する思想を持っているかと言えば、おそらく岸田さんはそんなに深い根があるわけではなくて、党内の保守派に忖度(そんたく)してそういう発言をしたのでしょう。そうすると岸田さんは一体どんな人なのでしょう。さして思想もなくて保守派に忖度しないと自分も生き残れないと思ってこういう発言をしているとしたら、いかがなものでしょう。荒井さんは岸田さんのスピーチライターですよ。岸田さんの重要な話は荒井さんが書いているわけですよ。岸田さんは荒井さんを更迭したときに『内閣と考えがまったくそぐわない』『言語道断』と言ったけど、このスピーチまで荒井さんが書いていたらシュール。そんなことはないだろうけど、そのくらい、自分の根っこというのは二の次で、政権に生き残っているとしたら、岸田さんはもっと根の深いところで考えないといけない」と厳しく指摘した。