自民党の千葉県選出国会議員は21日、党本部で会合を開き、「政治とカネ」で薗浦健太郎氏が辞職したことに伴う衆院千葉5区補選(4月23日投開票)に、公募で選ばれた元国連職員の新人、英利(えり)アルフィヤ氏(34)を擁立する方針を、満場一致で決めた。 会合後、報道陣の取材に応じた英利氏は「地元の声をしっかり聞き、政治に信頼を取り戻していかないといけない。女性や若い方の声が届くような形の政治を進めたい」と述べた。

英利氏は昨年の参院選比例代表に出馬し、落選した。今回が2度目の選挙挑戦となる。両親が千葉在住ということもあり、今回の公募に応募したという。

千葉5区の公募には全国から72人が応募。選対委員長の小林鷹之前経済安保相は「自民党には厳しい戦況にある。公正中立、厳正な選考を経て、党本部と地元を含めた県連が連携しながら公募を進めた」と述べ、英利氏を選んだ理由については「政治への思いやアピールする力を総合的に考慮した。思いを有権者にぶつけてほしい」と期待を示した。2月26日の党大会までに公認が決まるよう調整するとしている。

「政治とカネ」が争点の1つとなる同補選には、野党各党も候補者擁立を決定。立憲民主党が前県議の矢崎堅太郎氏(55)、日本維新の会が一般社団法人代表の岸野智康氏(28)、国民民主党が浦安市議の岡野純子氏(44)、共産党が元衆院議員の斉藤和子氏(48)の擁立を決め、自民の英利氏の擁立で与野党対決の構図が確定している。