参議院は22日午前の本会議で、昨年7月の初当選から1度も国会に登院していないNHK党のガーシー(東谷義和氏)参院議員(比例代表)に対して「議場での陳謝」とする懲罰処分を出席した与野党多数の賛成し、可決した。

懲罰には重い順に除名、登院停止、議場での陳謝、戒告があり、国会欠席を理由とした懲罰は衆参ともに初めてで、参院では2013年に無許可で北朝鮮に訪問したアントニオ猪木氏が30日間の登院停止となって以来となる。

処分確定後に当該議員であるガーシー氏は登壇し、陳謝文を読み上げることになっていたが、この日もガーシー氏は欠席したため、尾辻秀久参院議長はガーシー氏に対し、次の参院本会議出席を命じる文書を通知した。

今後もアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在中のガーシー氏が登院せず、懲罰処分に応じない場合は議院運営委員会を経て、懲罰委員会に再度、処分検討を付託され、最も重い懲罰である除名処分の検討に入る見込みだ。除名となった場合は議員の身分を失うことになる。

国会議員の除名は過去に2例あり、1951年(昭26)3月に川上貫一衆院議員が「議場での陳謝」の処分を受けたが、これを拒否したため、除名となった。