岸田文雄首相は24日、ロシアによるウクライナ侵攻から1年の節目を踏まえて、首相官邸で会見した。

G7各国の首脳がウクライナを訪問してゼレンスキー大統領との会談を実現させる中、岸田首相だけが訪問できていない現状について問われ「私の訪問については、諸般の事情を踏まえて検討を行っているところだ。現時点では何も決まっていることはない」と述べるにとどめた。

「諸般の事情」について「(現地での)安全確保、機密保護など」をあげた。

その上で、「ゼレンスキー大統領とはこれまでにも電話会談などを通じて、緊密に意思疎通を行ってきている」と強調。24日深夜に開催するG7各国首脳とのオンライン会議にもゼレンスキー大統領を招待する考えを示した上で「(侵攻から)1年の節目に(G7の)結束を国際社会に力強く訴える」と主張した。

5月に広島で開くG7サミットに、ゼレンスキー大統領を招待するかどうかについては「関係国との意見交換も行いながら検討しているところで、決まっていない。ただゼレンスキー大統領を含め、ウクライナ政府との連携強化は本日以降も実施していくことが重要だ」と述べた。