岸田文雄首相は26日、都内のホテルで開かれた自民党大会で総裁演説を行い、初の統一地方選や衆参両院補選での必勝を呼びかけた。「まなじりを決して、きたる統一地方選を必ず勝ち抜こうではありませんか。(補選は)いずれも国政に影響を与えるかもしれない重要な選挙だ。なんとしても自民党の議席を皆の力で守り抜いていこうではありませんか」と、訴えた。

党大会が今回で90回を迎えたことに触れ「今年は55年体制が終わりを告げてから30年、前回の政権奪還から10年。いま我々は新たな歴史の転換点にいる。安倍晋三、菅義偉両政権が築いた前身の10年の成果の礎の上に、次の10年をつくるため、新たな1歩を踏み出す時だ」とも呼びかけた。

さらに「今我々は、明治維新や、さきの大戦に匹敵する歴史的転換点にいる。いま一度、10年前の野党転落のどん底から毅然(きぜん)と立ち上がった原点に立ち戻りたい」と強調。「おごりを捨て、虚心坦懐(たんかい)に、徹底的に国民の声に向き合うことだ。あらためて政治は国民のものの精神に立ち返り、真摯(しんし)に、地域、国民の声に耳を澄ませていこうではありませんか」とも説いた。

党大会には1200人(主催者発表)が出席した。