第20回統一地方選の札幌、相模原、静岡、浜松、大阪、広島の6政令市長選が26日告示された。大阪市長選は前回19年と同じく府知事選との「ダブル選」に突入した。
知事・市長の両ポストを引き続き独占することを狙う大阪維新の会は、元大阪府議横山英幸氏(41)が立候補し、大阪・なんばで第一声を上げた。
「政治家の身を切る改革を続けていきたい。府市一体の改革を進めたい」と声を張り上げ、教育の無償化などを掲げ「大阪が変われば、日本が変わる」と訴えた。引退する維新前代表の松井一郎市長(59)の後継を目指す横山氏は「松井氏の意思を引き継ぐ」と誓った。
選挙戦では、横山氏の知名度不足をカバーするため、知事選に立候補している大阪維新の会の現職吉村洋文氏(47)が二人三脚で街頭に立つ予定。大阪・なんばでマイクを握った吉村氏は「横山氏は自信を持って推せる候補だ」とアピールし、「市長と知事が同じ方向を向いて大阪を成長させる」と“セット当選”を誓った。
「ポスト松井」には、大阪維新の会に対抗する政治団体「アップデートおおさか」が支援する無所属新人の元市議北野妙子氏(63)がJR大阪駅近くで第一声を上げた。カジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)の大阪誘致の是非が争点となるが、北野氏は「ギャンブルでもうけようとする成長戦略に賛成することはできない」と強調した。
北野氏の第一声には、「アップデートおおさか」が支援し、知事選に立候補している無所属新人の法学者谷口真由美氏(48)はヒョウ柄の傘をかざして、駆けつけた。街頭演説では「大阪のおばちゃん」と“自己紹介”する谷口との女性タッグ結成に、北野氏は「私は大阪のお母さんになりたい」と、“上品な大阪のおばちゃん”路線を進むことを宣言した。
大阪市長選には横山、北野氏、無所属新人の飲食店経営荒巻靖彦氏(58)、無所属新人の作家ネペンサ(本名・安達真)氏(48)、無所属新人の理学療法士山崎敏彦氏(44)の5人が届け出た。
府知事選には、吉村氏、谷口氏の他に参政党新人の歯科医吉野敏明氏(55)、諸派新人の執筆業稲垣秀哉氏(53)、政治家女子48党新人の薬剤師佐藤さやか氏(34)が立候補している。