15日午前11時半ごろ、衆院和歌山1区補選の応援演説で岸田文雄首相が訪れていた和歌山市の雑賀崎漁港で、白煙のようなものが上がり、大きな爆発音が起きた。

何者かが、爆発物のようなものを投げ込んだとみられ、集まっていた人から悲鳴が上がった。煙が立ち上った後、爆発音がしたという。現場では、警官や周辺にいた人が男1人を取り押さえる様子が確認された。

昨年7月の参院選中、安倍晋三元首相が演説中に奈良市内で銃撃され死亡する事件が起きた。和歌山1区を含め、23日に投開票される衆参の5補選は、それ以来の国政選挙となり、首相や各党幹部が候補者の応援に回っている。

そのため演説会場周辺ではどこも、厳重な警備体制が敷かれていた。

衆参5補選が11日に告示された後、岸田首相が応援演説に回るのは、和歌山1区が初めてだった。

自民党関係者によると、首相はすぐに避難し、現場を離れたという。けがはないという。首相は選挙の応援演説をする直前だったが、演説は中止となった。