立憲民主党の若手・中堅衆院議員32人が8日、国会内で泉健太代表や執行部に対して次期衆院選へ向け、「与党に対峙する野党第1党として、共に背水の陣で戦う覚悟を決めてほしい」などとした緊急提言を発表した。

会見に出席した10議員を代表して中谷一馬氏が国会内で泉代表に「衆議院の289選挙区において、200以上の候補者を擁立し、信任を得ることで、政権交代を目指す政党であるという本気の覚悟を国民へ示すこと候補者を擁立すべき」など5項目からなる緊急提言書を手渡した。

提言書を受け取った泉氏は「中身を読ませてもらって非常に前向き、今の党に必要なことが書いてある」とした。その上で「彼らが言う、200擁立へ向けて頑張りたい。第1目標としたい」と党勢回復への姿勢をアピールした。

だが、党内には4月の衆参補5補欠選挙で公認候補を擁立した衆院千葉5区と山口4区、参院大分選挙区で全敗を喫したことで泉代表や執行部に対する責任論がくすぶる。補選後の会見で泉氏や岡田克也幹事長らは引責辞任や執行部刷新については重ねて否定し、異論が広がっている。

立民は10日に衆参の両院議員懇談会を開催し、補選全敗の総括や次期衆院選へ向けた意見が飛び交うものとみられている。党内の各グループを横断した当選1期生から4期生の有志32人が投じた波紋によって紛糾必至の様相となっている。