G7サミットは2日目を迎え、広島の街はゼレンスキー氏が来日するなど最大級の厳戒警備がピークに達した。市内の移動は「ひろでん」の愛称で親しまれる広島電鉄の路面電車が便利。道路のど真ん中に駅があり、中心部では前後の駅が目視できるほど近いが、大規模な交通規制で大渋滞が各所で発生した。
首脳や要人らが宿泊するホテルがある中区からメイン会議場のある南区のホテルへのルートでは、車列の移動が終わるまで交通は遮断された。午前9時40分すぎから原爆ドームに近い、中区の紙屋町交差点は約30分間、交通がストップし、各駅で乗客が途中下車し、車内はガラガラになった。
全国から動員された約2万4000人の警察官や機動隊員が24時間態勢で要所を固める。夜間も至る所に私服警官が目を光らせ、どきりとするが市内の犯罪抑止効果は高そうだ。一方で市内の公立校の一部が臨時休校となり、南区在住の60代女性は「娘夫婦は子どもと旅行に出かけた。周りにもたくさんいる」と脱出組も少なくない。
2016年の伊勢志摩サミット(三重)の経済効果は483億円と推定されている。広島県はサミット後の訪日外国人の増加などで経済効果は900億円以上と試算。「経済効果は伊勢志摩以上になるのでは」(湯崎英彦県知事)とした。
市民生活の影響への戸惑いも広がるが、多くの人は「原爆の被害を世界中に知ってもらういい機会」と肯定的だ。原爆ドームから徒歩5分ほどの飲食店店主は「サミット前日(18日)から客足はいつもの9割減だけど、サミット後の経済効果で取り返したい」とV字回復に期待を膨らませた。【大上悟】

