21日に閉幕したG7広島サミットで中国の諸課題が話し合われたことに中国側が反発し、日本の垂秀夫(たるみ・ひでお)駐中国大使(61)を呼び出して直接抗議したところ、垂大使がその場で反論したと報じられていることに、SNS上で「グッジョブ」などと、垂大使の行動を評価する声が出ている。

ヤフーでは、「垂秀夫」が一時トレンドワードのトップになるなど、関心を集めた。

国内外の報道によると、中国側は広島サミット閉幕日の21日、孫衛東外務次官が垂大使を呼び出し、サミットで中国に関する諸課題が話し合われたことは、中国への「内政干渉」に当たるとして強い抗議の意を伝えたという。

これに対し、垂大使は「中国が行動を改めない限り、これまで同様にG7として共通の懸念事項に言及するのは当然」「まずは中国側が前向きな対応を行うべき」などと反論したとされる。

SNS上では「中国に対面で明確に反論した垂秀夫中国大使は立派」「言うべきは言う、是々非々の姿勢が外交官の仕事」「毅然としていて素晴らしい」などの声があがった。

外務省のホームページによると、垂大使は大阪府出身。京大法学部卒業後の1985年(昭60)4月に外務省入省。中国大使館の1等書記官や公使、外務省領事局長や大臣官房長などを経て、2020年9月に中国特命全権大使の発令を受け、着任した。