衆議院は25日の本会議で、れいわ新選組の櫛渕万里共同代表に対する懲罰動議を自民、立憲民主、日本維新の会、公明、国民民主各党の賛成多数で可決した。本会議後に開かれた衆院懲罰委員会の理事会では、与党側が「登院停止10日間」を提案し、野党は持ち帰った。30日にあらためて委員会を開く。

櫛渕氏は、鈴木俊一財務相に対する不信任決議案採決が行われた5月18日の衆院本会議の投票時に、「与党も野党も茶番」などと叫びながら同じ文言が書かれた紙を掲げ、与野党から批判が噴出。19日に懲罰動議が出されていた。

この日の本会議では、自民党の盛山正仁衆院議員が「秩序を乱す確信犯的なパフォーマンス。到底容認できない」と非難。これに対し、櫛渕氏が「身上弁明」を行い「院の秩序とルールは尊重されるものということには深く同意する。政治が暴走する危機にやむにやまれず、今回の行動になった」などと、訴えた。

旧民主党政権で野党だった自民党が、委員会室にプラカードを持ち込んで法案に反対したことなどを持ち出したり、自らの主張などにも話が及んだことから、細田博之衆院議長が「身上弁明の範囲を超えている」「すでに相当の時間を経過しております」と、2度注意。議場からも「降壇!」などのやじが飛ぶ場面があった。

櫛渕氏は「行き過ぎた面があったことにはあらためておわびしたい。やむにやまれぬ行動だった真意を、お酌み取りいただきたい」と訴え、約20分の弁明を終えた。

国会法は「各議員において懲罰事犯があるときは、議長は、先ずこれを懲罰委員会に付し審議させ、議員の議を経てこれを宣告する」と定めている。懲罰の内容は<1>議場における戒告<2>議場における陳謝<3>一定期間の登院停止<4>除名の4種類。