自民党の谷垣禎一元総裁が設立した谷垣グループ(有隣会)が、名称を「谷垣派」とすることになった。7日夜、都内のホテルで開かれた同グループのパーティーで、代表世話人の1人を務める遠藤利明総務会長が明かした。

遠藤氏は、谷垣氏が2009年、野党自民党の総裁に就任した際、自民党が下野した原因の1つに派閥間の対立があったことに触れたことを明かした。「グループをつくった時に、こうした対立のないような組織にしないといけないと。他の派閥の皆さんもどうぞ来てください、有隣会にいても他の派閥で活躍してくださいというオープンな組織の形になった。今もまったく変わっていない」「活動そのものはほかの派閥と変わりない」と強調。その上で、派閥の形でないことを理由に入会を断られたことがあるなどの理由をあげ「まだ決めたわけではないが、気持ちからすると『谷垣グループ』から『谷垣派』への名称変更かなと。グループの中身は全く変わらない」と訴えた。

「谷垣グループ」は、岸田文雄首相が会長を務める自民党の老舗派閥「宏池会」(現岸田派)と同じ流れをくむ。自転車走行中の事故で政界を引退したが、今も高い知名度を持つ谷垣氏の名前を派閥に冠することで、存在感をより高めたい考えがあるとみられる。