将棋の藤井聡太名人(竜王・王位・棋聖・棋王・王将=23)に糸谷哲郎九段(37)が挑戦する第84期名人戦七番勝負第3局が7、8日、石川県七尾市「和倉温泉 日本の宿 のと楽」で行われ、後手の藤井が糸谷を130手で下し、開幕から3連勝とした。ストレート防衛、4連覇まであと1勝に迫った。名人初挑戦での奪取を目指す糸谷は後がなくなった。第4局は16、17日に大阪府高槻市「高槻城公園芸術文化劇場」で行われる。

戦型は相雁木(がんぎ)。糸谷の得意戦法の雁木を堂々と受けて立った藤井は「序盤は苦しい展開だった」。盤面全体で複雑な攻防となったが、2日目にペースを握ると、正確な指し回しで見事に寄せ切った。終局後は「戦いが始まってからは駒が入り乱れる変化が多く、急所をつかむのが難しかった」と語った。

第1局、第2局では糸谷が難解な局面へ誘っても、しっかり対応。第3局でも絶対王者の強さをまざまざと見せつけた。王将、棋王の“ダブル失冠危機”を土壇場からはね返し、タイトル戦5連勝で将棋史に残る逆転防衛を決めて6冠を堅持。これで王将戦7番勝負第5局から公式戦8連勝となった。次局へ向け「一手一手をしっかりと考え、よい将棋を指したい」と引き締めた。【松浦隆司】

【動画】糸谷哲郎九段が「参りました」と一礼、藤井聡太名人4連覇に王手