本因坊文裕(井山裕太本因坊=34)と挑戦者の一力遼棋聖(26)が3勝3敗で迎えた、囲碁の第78期本因坊戦挑戦手合7番勝負最終第7局が20日、三重県鳥羽市「戸田家」で打たれた。19日午前9時からの2日制で始まった対局は、20日午後8時、218手までで白(後手)番の一力が中押し勝ち。シリーズ4勝3敗で、本因坊を初めて獲得した。一力はこれで棋聖と合わせて2冠となった。一方、井山の12連覇はならず、2012年(平24)7月から3冠以上を保持していたが、王座と碁聖の2冠に後退した。

囲碁の7大タイトル戦の中で最も古い歴史のある本因坊戦は、来期から1日制の5番勝負となる。優勝賞金も今期までの2800万円から、850万円へと減額される。挑戦者の決定方式も従来の決定リーグ戦からトーナメントに変更。序列も現在の3位から5位(新たな序列は棋聖・名人・王座・天元・本因坊・碁聖・十段)となる。