環境省は19日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で発生した放射性物質を含む除染土の再生利用などについて考える集会「『福島、その先の環境へ。』対話フォーラム」を開いた。

除染土は福島県の大熊町と双葉町にある中間貯蔵施設に運び込まれている。量は東京ドーム約11杯分。国は放射能濃度が低い約4分の3を公共工事などに再生利用する方針で、残りは減容化を図る。その上で45年までに福島県外で処分することを定めた。対話フォーラムに出席した西村明宏環境相は「福島のみならず、日本の未来について考えていく輪を広げていかなければならない」と理解を求めた。一方で、対話フォーラムは21年5月から始まり9回目を迎えたが、同様な形式での開催は最後という。今後は若年層など関心が薄い層に向けて発信するなど、情報発信の方法を検討している。【沢田直人】