将棋の最年少7冠、藤井聡太王位(竜王・名人・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が佐々木大地七段(28)の挑戦を受ける、「伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦7番勝負第5局」が22、23の両日、徳島市「渭水苑」で行われ、先手の藤井が勝ち、シリーズ対戦成績を4勝1敗とし、王位4連覇を達成した。

本紙「ひふみんアイ」でおなじみ、加藤一二三・九段(83)が対局を振り返ります。

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藤井王位は横歩取りのまとめにくい将棋を、うまくまとめるものですね。最後まで気の抜けないつばぜり合いを見事、制しました。

ピカイチの手は佐々木七段が2筋に飛車を成ったのに対し、同じ2筋に歩を垂らす返し技。「あなたに何か手はありますか?」と問う、「焦点の歩」が戦意を喪失させる第1弾になりました。さらに玉が早逃げから、専守防衛で相手の攻め駒をはじき飛ばす6筋の銀打ちという、一連の受けの。最後は7筋への桂成から収束に向かった攻撃と、巧みな押し引きが光りました。

これでタイトル戦17連勝ですか。今月末から始まる王座戦での8冠全制覇に向け、いい流れができました。

佐々木七段は、打倒藤井のグループに加えてもいいでしょう。2018年(平30)度に最多勝利賞(46勝)という数字だけでなく、奨励会三段リーグ次点2回で、順位戦に所属しないフリークラスからプロデビューしたという異例の実力者。今後もタイトルを争う能力は十分あります。(加藤一二三・九段)