国民栄誉賞棋士で日本将棋連盟会長の羽生善治九段(52)が、10月2日から全国で流れる森永製菓のCM「inゼリーエネルギーブドウ糖」に起用されることが分かった。勉強に集中できない女子高生(秋田汐梨)がこれを飲むと集中の世界に入り、そこには将棋盤を前にして集中している羽生が現れる。その姿を見て女子高生も集中するという設定だ。

実はこの商品の愛飲者で、いつも対局中に素早く栄養補給する。集中が難しい局面で飲むことで、気持ちをリラックスして改めて盤に向かえるという。

名人9期など、将棋界歴代1位のタイトル獲得通算99期を誇るレジェンドでも、対局中に集中できるのは2時間程度。大事な局面で最大限の集中力を費やす。それ以外では正座を崩してあぐらをかいたり、相手の前で堂々とあくびをしたりして緊張をほぐす。スイーツなどで糖分を補給したりして、のんびりさせている。

今回のCM撮影について、「普段との違う緊張感がありましたが、非常に楽しく過ごすことができました」と振り返る。自身の集中力の維持方法について、「しっかり休むことも大切ですし、同時に集中をしていくことを続けるのが、集中力を伸ばす一番大事なこと。いろいろな物事に集中したり、取り組んだりすることがあるのは非常に大事だと思います。inゼリーを愛飲しながら、頑張ってください」と、会長兼棋士という自らの立場を合わせたリップサービスも忘れなかった。

羽生は、小2から中3まで実際に学んでいたこともある「公文教育研究会」、名人と聞き間違えそうな「明治ブルガリアヨーグルト」など、過去にもさまざまなCMに出演している。