藤井聡太竜王(名人・王位・叡王・棋王・王将・棋聖=21)が3連覇をかけてタイトル戦初登場の伊藤匠(たくみ)七段(20)の受ける、将棋の第36期竜王戦7番勝負第1局が6、7の両日、東京・渋谷「セルリアンタワー能楽堂」で行われ、後手の藤井が82手で伊藤を破り、開幕白星発進した。伊藤はタイトル戦初黒星を喫した。第2局は17、18日、京都市「総本山仁和寺」で行われる。

ともに02年生まれの同学年対決。「藤井を泣かせた男」こと伊藤が相掛かりに誘導し、角交換して激しい将棋になった。両者とも研究範囲で進んでいたとみられていたが、43手目に伊藤が激しい変化を見せた。絶対王者に対して、1歩も引かない、激しい攻め合いを挑んだ。

2日目、伊藤の封じ手は意表を突く3筋への銀上がり。一直線に攻めたが、相手の冷静な指し回しにじりじりとリードを奪われた。反撃に活路を見いだそうとしたが、最後まで流れを引き戻すことはできなかった。

終局後、伊藤は「1日目から不自然な手が続いてしまって、2日目から苦しくなってしまった」と振り返った。

「藤井を泣かせた男」。12年1月の全国小学生将棋大会では準決勝で藤井と戦った。敗戦した藤井は悔しくて大泣き。いつからかそう呼ばれるようになった。

将棋界で数多く行われたタイトル戦で、両対局者の年齢の合計が41歳というのは史上最年少。敗れはしたが、悔いはない。初のタイトル戦は2日制長丁場。初めての封じ手を経験することができた。「藤井を泣かせた男」。12年1月の全国小学生将棋大会では準決勝で藤井と戦った。敗戦した藤井は悔しくて大泣き。いつからかそう呼ばれるようになった。

藤井の永遠のライバルになる可能性がある伊藤は、初陣で正面からぶつかった。「ちょっと内容がよくなかったので、次局は熱戦にできるようにしたい」と気持ちを切り替えた。【松浦隆司】

【動画】藤井聡太竜王が対局終了後、勝利インタビュー