大阪府知事や大阪市長を務めた橋下徹氏は8日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演した際、「政界復帰」を熱望される場面があった。

政府が10月に取りまとめる経済対策をめぐり岸田文雄首相が「税収増を国民に適切に還元すべき」と述べ、物価高対策として減税や給付などに言及していることについて、橋下氏は医療保険改革などの持論を展開。すると、ともに出演していた立憲民主党の小川淳也税調会長が「橋下さん、政界に帰ってきてください」と熱望した。

橋下氏は「いやいやいや、それは…」と言葉を濁したが、小川氏は「まさに今、そういう政治が求められている」と訴えた。

橋下氏は、岸田首相が「減税」を掲げて衆院解散・総選挙に踏み切ろうとしているのではないかとの臆測があることに関して「解散をするなら、社会保険料改革、医療保険改革なんか(が必要)で。今、高齢者の方は年齢によって負担が軽減されている。そちらを現役、若者世代と同じ負担にする。若者は、健康保険料で拠出金を高齢者の方に数千億円を取られているわけですよ。こういうのをやめますよ、ということで解散をやるなら分かるが、減税で、というのは人気取りとしか思えないですよね」などと指摘。小川氏はこの発言を受けて、「政界復帰」を促した。政治家として、議論のあり方などに、共感した可能性もある。

橋下氏は、大阪市長時代の2015年5月、持論だった大阪都構想の賛否を問う住民投票が否決されたことを受け、政界引退を表明。同年12月、市長の任期満了に伴い政界を引退した。