立憲民主党の長妻昭政調会長は2日夜のBSフジ「プライムニュース」に出演し、岸田文雄首相に対し「気にし屋総理」というニックネームを進呈した。

長妻氏は「増税(メガネなど)とSNSで言葉が出る前まで(岸田首相には)減税の『げ』の字もなかった。むしろ『増税は未来への責任』ということを語っておられた」と、指摘。「しかし、ああいう言葉(増税メガネ)が流布されると、その後から、相当バタバタと『減税』という話になってきた。いろんなことを気にしすぎる。『聞きすぎる力』という、そういう感じがすごくしてきた」と述べ、首相が、自身の増税イメージの強さを気にした結果の「減税方針」の打ち出しではないのかとの見方を示した。

キャスターの反町理氏から「特に、税には敏感になっていることを感じるか」と問われると「すごくいろんな面で感じる。漏れ聞こえてくる情報も含めて」と応じ「(当初は)一切減税は考えていなかったわけですから。ある日突然、減税と。はじめは、所得税減税ではなく法人税減の方でイメージをかわそうとして、それでも、うそだみたいなことが流布されて、本丸の所得税に踏み込んでいった。それで間違いではないと思う」と分析した。

首相は2日の記者会見で、所得税や住民税の定額減税を、来年の6月のボーナスのタイミングに合わせて1人当たり4万円で行う方針を示したが、長妻氏は「4万円配りたいなら、全額、1人あたり4万円給付することをなぜしないのかという、合理的な説明ができない。何らかのメンツや『気にし屋』のところで、非合理的な理由というふうに言わざるを得ない」と指摘。定額減税について「資源の無駄遣いだ。役所の人間から自治体の人間まですさまじい労力をかけて、簡単にできることを難しくしている」と批判した。