東京都の小池百合子知事は10日の定例会見で、2021年の東京五輪で選手村に使用された晴海エリアの晴海ふ頭公園(東京都中央区)に「TOKYO」とデザインされたモニュメントを建設する都の計画に地域住民から反対の声が出ていることについて、受け止めを問われた。

小池氏は「大変注目されているかと思いますが、臨海部の魅力向上をさらに図ろうと、晴海ふ頭公園を東京港のシンボリックな存在となる(ように)、そこにモニュメントを作る計画」とした上で「さまざまなご意見をいただいている。所管局には丁寧に説明をしていくように、指示をしている」と述べた。

その上で「いろいろなご意見があるが、今、世界では新興国も、景色がずいぶん似通ってきている。高い建物を建てて、光り輝くような都市なども、あちこち増えていて、どこの都市なのかよく分からないというにふうになっている。少し、そういったことも勘案していく」と、景観の独自性への理解を求めつつ「ただ、一方で、公園として楽しんでいただけるような環境ということも配慮したいと思っております」と述べた。

モニュメントは「TOKYO」とデザインされた横10メートル、高3・5メートルとかなり大きなもので、建設費は総額1億6000万円。芝生広場に完成が予定されていることも含めて、SNS上でも疑問や反発の声が出ている。