立憲民主党の辻元清美参院議員は27日の参院予算委員会で、岸田文雄首相の経済政策をめぐり「総理は、増税メガネの減税メガネ眼鏡をかけて、国民の望むことが見えなくなっているのではないか」と指摘した。

26日に発表された日本経済新聞社とテレビ東京の世論調査で、減税政策に関する説明が「適切な説明をしていると思わない」が81%にのぼった。辻元氏に、この背景をどう思うか問われた首相は「理由についてこれとひとつに申し上げることはできないが、そういった指摘は謙虚に受け止めたい」と述べるにとどめた。

これに対し、「えー?ちょっと待って。理由が分からないんですか」と辻元氏が突っ込むと、首相は同様に「理由はさまざま、ひとつではないと申し上げている」と繰り返した。

この答弁を受け、辻元氏は「総理は増税メガネの上に減税眼鏡をかけて、国民の望むことが見えなくなっているのではないか」と指摘した。

一方、岸田首相は「いや、国民の皆さんの声は謙虚に受け止める」とした上で「政治として今、日本の経済がデフレ脱却への正念場になるということを説明している。そのためにどういう政策が必要か、丁寧に説明することが重要だと思っている」と主張。「国民の皆さんの声は謙虚に承りながら、デフレ脱却へ大きな正念場を迎えている。どういった政策を用意するべきか政府として判断し、経済政策をとりまとめた。未来にどうつながるか説明することが、国民の皆さんの理解につながると信じている」と同様の内容を繰り返した。

世論調査で「適切ではない」と指摘された説明の内容には具体的に触れなかった。