大川興業の大川豊総裁(61)が4日、首相官邸で行われた岸田文雄首相の年頭記者会見に出席し、質問者として指名された。大川総裁は、能登半島地震で被災した知的障がい者への支援方法について岸田首相に質問したが、首相は障がい者や高齢者を念頭に置いた全般的な支援に触れただけで、質問に沿った具体的な内容には触れなかった。

大川総裁は「今回の地震で、知的障がいの方が石川県においては9520名の方がいらっしゃる」とした上で、東日本大震災や熊本地震の現場を訪れた際の地震の経験だとして「どうしても状況が分からないので声を発してしまう、ルーティンが変わってしまうので暴れてしまうことが起きている」と述べた。今回の地震での支援方法を「教えていただければありがたい」と問うた。

これに対し、岸田首相は「ご指摘のように障がい者の方、高齢者の方が厳しい状況に置かれている。命の危機につながる厳しい状況にあるという指摘を受けて、政府としても真剣に取り組まないといけないと考え、対応を行っている」と述べた。プッシュ型の物資支援、災害派遣医療チーム(DMAT)の活動による医療提供体制の確保、物流の改善などに取り組んでいることに言及しながら「関係者とも連携しながら被災者に寄り添い、できることは何でもするという覚悟で対策を検討していきたい」と述べた。その後、最後に「知的障がい者の方々についても、今言った、障がい者や高齢者の方々への対応の中で、しっかりと対応を考えていきたい」と触れるにとどまった。