漫画家の倉田真由美氏(52)が11日、X(旧ツイッター)を更新。能登半島地震で犠牲となった石川県志賀町の5歳、中川叶逢(かなと)ちゃんへの医師対応などをめぐり、怒りの声をあげた。

叶逢ちゃんは地震の揺れで倒れたやかんの湯でやけどを負った。母親の岬さん(26)によると、救急車を呼んだが「やけどでは出動できない」と断られた。その後、搬送された同県内灘町の病院での初診は「軽傷ではないが重傷でもない」。入院を断られ、病院のロビーで一夜を明かした。3日朝、41度の高熱が叶逢ちゃんを苦しめる。受診した金沢市の医院では薬の処方だけ。翌朝にやけどの再診で内灘町の病院に向かうも、発熱者は部屋に入れないと言われ、待機が続く。ようやくストレッチャーに乗せられたが、叶逢ちゃんの呼吸は止まっていた。5日に亡くなった。岬さんは患部に触れられず、抱っこをねだられても5日間、1度も抱くことがかなわず。「何もできなかった。守ってあげれんくてごめんね」と顔を覆った。

倉田氏は、岬さんの語った言葉に「聞いているだけで胸が詰まった。『ちぎれた皮膚を持って』の辺り、何度想像しても呼吸が苦しくなるほど痛々しい」と吐露。「そんな大怪我を負った子が41度の高熱、真っ先に診療されるべきだろう。それなのに『発熱者は中に入れない』と部屋に入れてもらえず待機を続けさせられた。この子の死は、経緯を含め広く知られなくてはならない」とした。

続く投稿では「換気だのマスクだの、非常時に優先されるようなことか。ウクライナやガザでそんなこと言う人なんか一人もいない。日本でだけいつまでもいつまでも、何よりも優先してコロナを恐れ続けている。低体温症より、大火傷による発熱より、コロナが怖いというのか」と憤っていた。