政治ジャーナリスト田崎史郎氏は26日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記入)の疑いで逮捕された衆院議員池田佳隆容疑者(57=自民党を除名処分)を「ドライバー池田」と命名した。

池田容疑者の一部の秘書が東京地検特捜部の調べに、「強制捜査前に池田容疑者の指示で、事務所のパソコンをドライバーで壊した」という趣旨の供述をしていたことが分かったと報じられたことを受けたもの。 田崎氏は「小渕優子さんも政治資金法違反事件で秘書が立件されたが、小渕さんの時もドリルでぶっ壊したので『ドリル優子』といわれた。今回は『ドライバー池田』ですね」と解説。2014年に政治団体の不明朗な政治資金支出問題が表面化した小渕氏の問題をめぐり、帳簿データなどが入った事務所パソコンのハードディスク(HD)が電気ドリルで破壊されたのが見つかったことを念頭に、小渕氏と比較するように指摘した。

番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一は「笑っちゃいけないけど、『ドライバー池田』ですね」と応じ、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「なぜドライバーだったのか。むしろドリルでやってほしかった」と皮肉った。

一方、タレント長嶋一茂は「笑うくらいずさんな証拠隠滅」と指摘。かつて大阪地検検事だった亀井正貴弁護士は、今回の報道を受け「判断を完全にミスっている、愚かな行為と思う。政治資金規正法法では普通、議員を逮捕しないので(証拠隠滅行為が)身柄(拘束)を誘因してしまっている」とした上で「データの証拠なら復活は可能だが、物理的に破壊したらなかなか難しい。あまりにも露骨な証拠隠滅だ」と、厳しくただした。

「ドライバーでPC破壊」は、インターネット上のトレンドワードにもなっている。