国民民主党の玉木雄一郎代表は12日、東京都内で開いた定期党大会後の記者会見で、立憲民主党の岡田克也幹事長が「考えを改める」ことなどの条件付きで国民との連携に意欲を示したことについて、不快感を示した。

岡田氏は10日に沖縄県内で取材に応じた際、国民がガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の凍結解除の実現に向けた与党との3党協議から離脱したことを受けて「考え方を改め、野党がまとまっていくべきだと考えるなら、懐深く対応していきたい」と述べ、国民との連携に意欲を示したと報じられた。

玉木氏は、この岡田氏の発言を念頭に「ああいう発言があると、ますます(連携は)難しくなる。党員サポーターからも同様の声をいただいている」と、岡田氏の「上から目線」的な提案に不快感を表明。「お互い、小さいとはいえ覚悟を持って結党して闘ってきた。公党ですから、わが党の中にも思いがあるということには、もう少し理解と配慮をいただければ幸いです」と述べた。

元は同じ民主党だった立憲と国民の合流の可能性について問われると「政策本位で一致する政党とは協力していく。政権はさらにその先の話」とした上で「安全保障やエネルギー、憲法といった基本的政策について一致できる政党があれば、連立を組んだりすることは可能と思うが、現在の立憲民主党がそれを満たしているかと言えば満たしていない。立憲民主党という政党としてどういう考えを持っているかが分からない」とした上で「今、ともに政権を担う政党とは考えていない。一致させるための協議をしたい、するということなら議論するのはやぶさかではないし用意はあるが、そういう話は来ない」と、突き放すように答えた。

こういう状況では、両党の合流はなおさらあり得ないということかと問われると「いわんや合流をや、ということ」と述べ、否定的な考えを示した。

岡田氏の発言をめぐっては、国民の榛葉賀津也幹事長も党大会のあいさつで「ある政党の方が、考え方を改めるなら一緒になってもいいと言われた。大きなお世話です」と、不快感を示した。

岡田氏は11日に放送されたBSテレ東の報道番組で「もう1回大きな固まりを目指したい」として、次期衆院選に向けて国民との合流を目指す考えも示した。