元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(54)が21日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金曜午後1時50分)に出演し、死刑制度について持論を述べた。

1998年(平10)、和歌山市で4人が死亡した毒物カレー事件で、殺人罪などで死刑が確定した林真須美死刑囚(62)が、和歌山地裁に3回目となる再審請求をしていたことが20日、分かった。

死刑賛成の立場の橋下氏は「法律の制度の中で再審請求できますから、死刑は確定していますが、言い分があるなら権利があるのは当然」とした上で、「死刑は必要と思っているんですが、今回の林死刑囚の事件に関しては、状況証拠を積みあげて死刑確定なんです。直接の目撃者とか証拠がない」と指摘した。

死刑賛成の立場であっても「冤罪(えんざい)の可能性がある以上、死刑はやるべきではない」ときっぱり。「白昼堂々皆が見ている前での殺人事件だったり、明らかな目撃証言があるとかDNA鑑定が完全に一致しているとかであれば、死刑はやむなしとは思うが、状況証拠の積み上げだけの事件の場合は、死刑は今の時代、世界の潮流からもやるべきではないと思っている」と話した。