自民党の世耕弘成前参院幹事長は8日、地元の和歌山市の選挙区内の有権者に対し、顧客登録と予約が必要とされる有名な高級洋菓子店のクッキー缶を渡していたとして、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版に公選法違反の疑いを報じられたことについて「公選法が禁じる寄付には当たらない」と否定した。

参院本会議後、報道陣の取材に答えた。

「しんぶん赤旗」日曜版によると、和歌山市の会社の取締役は昨年11月、東京都内の高級ホテルで世耕氏と会食した際、高級洋菓子店のクッキー缶をもらったことを自身のブログに記載。「クッキー缶のおかげで今夜はヒーロー。世耕先生ありがとう」と、つづっていた。同紙はこの取締役について、世耕氏の「有力後援者」と指摘している。

世耕氏は、「個人的に付き合いのある経営者」とした上で「こちら側から(会食の)応分の費用負担をお願いしましたが、固辞された。せめてもの一部の負担という思いでお渡ししたということで、いわゆる公選法が禁じる寄付には当たらない」と主張した。

公職選挙法は選挙区内の有権者への寄付行為を禁じている。