昨年11月に肝内胆管がんのため73歳で亡くなった直木賞作家、伊集院静さんのお別れの会が18日、東京会館で開催された。親交のあったみのもんたは、伊集院さんとの思い出を語った。

すてきな人でした。僕より6つ年下になるのかな。立教大学の後輩だしね。ときどき銀座で一緒に飲みましたよ。暴飲って言葉があるでしょ? 絶対暴飲はしない人だったよ。みなさん。お強い、お強い、っておっしゃるけど、無理な飲み方はしない、大人なんだね。こっちはむちゃな飲み方してましたけど。

たまたま僕好みのタイプのママと、伊集院さんの好みのママが共通してるんだよ。行く店が自然と同じになっちゃう。彼のかっこいいのはね、カウンターで飲むのがとても似合う人。僕もカウンター派なんだけど。僕が遅れて行ったときにね、僕の定位置ってのがあって、彼が先に来て座っているとすっと立って譲ってくれるの。すてきだよね、そういうの。譲らない人がけっこういるけど、彼は違ったね。じゃあ、って言ってさ。今でも同じ趣味の店が銀座にいくつかありますけどね。よく飲みましたよ、そこで。

飲んでて話してもかっこいいんだよ。彼がしゃべってる言葉はそのまま活字になる。彼の書いた本が歌の文句みたいに聞こえてくる。彼の本を読んでいると、僕はどういうわけか映像がすぐ浮かんでくるんだよ。そういう魅力のある人だった、惜しい、本当に惜しい。(祭壇では)また飲もう、って言った。ちょっと早いけどこれから飲みにいきますよ(時間は午後2時をちょっと回ったぐらいだった)。ちょうどいい時間だよ。

最後に会ったのは、打ち合わせ中に倒れた、って流れた日の前の日じゃないかな。ショックはショックだよね。