ドジャース大谷翔平投手(29)が、制作に特別協力した絵本「野球しようぜ! 大谷翔平ものがたり」が、大リーグが開幕する20日に出版されることが18日、分かった。エンゼルス在籍時の昨年に、世界文化社から刊行された保育絵本「ワンダーランド」8月号に掲載された特集を元に、ドジャース移籍に関する事実関係を加筆。大谷が日本全国約2万校の小学校に3個ずつ、合計6万個のジュニア用グラブを寄贈した際に寄せた直筆のメッセージ「野球しようぜ!」を題字として使用した。

きっかけは幼稚園、保育園、こども園に年12回、配本される5歳児対象の月刊絵本「ワンダーランド」で、大谷の特集を組んだことだった。同誌は、これまでも子どもに夢を与えるような著名人の企画を展開しており大谷をリストアップ。22年12月に打診し、野球への思い、パーソナルデータなど質問事項を送った。大谷自らが答えた内容を、代理人がまとめた回答がWBC開幕2カ月前の昨年1月に返ってきた。その内容に、163キロの剛速球を放る、大谷自身の右手の手形まで加えて作成した「大谷翔平しんぶん」を作成。とりごえこうじ氏が文、山田花菜氏が絵を描き、8月号で大谷翔平特集を掲載した。

野球を始めた経緯、プロを目指した時の覚悟、子どもの頃、毎日、ノートに書いた目標などをまとめた内容が好評も「ワンダーランド」は一般書店で取り扱いがなく、絵本化の要望が多数、寄せられた。大谷も売り上げの一部を日本赤十字社に寄付すること、大人より子どもたちに向けたメッセージを掲載したことに共感し、快諾した。

WBC優勝時などの写真を集めたグラビア企画「スーパースター大谷翔平ニュース」やグラブを寄贈した話題まで、全32ページに大谷を盛り込んだ。大谷も「きみなら なんだってできる!!」とメッセージを送った。