元財務官僚で信州大特任教授の山口真由氏は21日、自身のX(旧ツイッター)を更新。ドジャース大谷翔平投手(29)の通訳を務めた水原一平氏(39)が、違法ブックメーカーへの借金返済として大谷の口座から少なくとも450万ドル(約6億7500万円)を送金した疑惑で契約解除となったことをめぐり、米国内のスポーツ賭博事情に言及した。

法学博士でニューヨーク州弁護士資格も持つ山口氏は「スポーツ賭博合法化を阻止するための連邦法が憲法違反と判断された2018年以降、長らくスポーツ賭博に反対していたアメリカのプロリーグは態度をガラッと変え、いまや一大産業となったスポーツ賭博業界の収益はプロリーグの資金源にもなっている。ただしカリフォルニア州は州憲法の関係で賭博禁止のまま」と投稿した。

続く投稿では「スポーツ賭博に関して、特に賭金の送金を業として行う場合にはFederal Wire Actによって刑事罰が規定されてますよね」と指摘した上で「大谷選手自ら送金したとなると、場合によって彼自身が捜査の対象となる可能性がないとは言えないので、供述を変えて『窃盗』になったということでしょうか?」と私見をつづった。

別の投稿では「スポーツ賭博への姿勢はそれぞれのプロリーグで異なり、おそらくNBAがもっとも積極的、NHLはけっこう消極的。MLBもNBAに続いて積極的な部類でその収益を資金源化すべくロビイングもしてきたはずなので、周囲の雰囲気から見て、道徳的にはどうあれ違法とは知らなかったというのは真実かも」とポスト。米国の40州でスポーツ賭博が合法とされる中、MLBがスポーツ賭博に積極的な側面もあって、カリフォルニア州で違法だったことを水原氏が知らなかった可能性にも触れた。