カリフォルニア州など全米4州で弁護士資格を持つ「ブラックベルト・リーガル弁護士法人」代表の吉田大弁護士は7日、TBS系「アッコにおまかせ!」(日曜午前11時45分)にVTR出演。ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平氏の違法賭博問題の捜査に、米国土安全保障捜査局(HSI)も加わったことについて「NO WAY。ちょっと待て、一体どういうことだというリアクションが、正直なところですと」驚きを隠さずに語った。

水原氏の捜査には、日本の国税庁に当たる米内国歳入庁(IRS)が捜査を始めたことが分かっていたが、その後、国家の安全に関する任務が担当のIRSも連携して捜査に当たっていることが判明。吉田氏はHSIについて「対テロ対策や国境警備、サイバーセキュリティーなど、国家の安全にかかわるところを担う省庁。ということで、一気に話のスケールが変わってきたと思う」と指摘。水原氏が違法賭博に使った資金が、国際レベルの犯罪組織に流れている可能性にも触れ「送金や課金についてどこまで把握していたのか。単なる不法賭博の支払いという認識だったのか、それとも送った資金は第三者に送られてることまで知っていたのか。今後の調査で非常に重要なポイントになると思います」とも指摘。単なる違法賭博問題の枠を超える事案になる可能性もあることをにじませた。

大谷への影響について「これだけの巨額の資金移動が、仮に大谷選手の口座からされたというのなら、当然、調査当局としては事情聴取などを含めて重要参考人として話を聴きたいとなる可能性は大きいと思います」と指摘。「どのようにパスワードの管理をしていたのか、銀行口座、送金に関して水原氏とどのような役割分担があったのか、そこに対して携帯やメッセージを通じてどのようなコミュニケーションがされたのか。幅広く情報の開示を求めてくる可能性が高いと思います」とも述べた。

大谷が、多くのセレブや王室関係者の案件を担当してきた「バーク・ブレトラー法律事務所」の弁護士を代理人として選んだことについて、吉田氏は、民事、刑事の両面で強い2人の弁護士が在籍していることを念頭に「この事務所を選んだというところには、ひょっとすると民事だけでは終わらない、刑事対応もしないといけないということをにらんで選択したのかと思います」と分析した。