藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)が初防衛を目指して豊島将之九段(33)の挑戦を受ける、将棋の第82期名人戦7番勝負第1局が10日午前9時、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で始まった。先手後手を決める振り駒は歩が3枚出て、藤井が先手となった。

対局開始前に心を落ち着けるかのようにお茶を口に含む。開始が告げられると、黙想した後、いつものようにお茶を一服口に含む「初手お茶」の後、指し手を確認しているのか2~3回首を縦に振ってから飛車先の歩を突いた。

対する後手の豊島はスーッと角道を開けて、スタートした。

両者の名人戦7番勝負での対決は初顔合わせ。タイトル戦としては2021年(令3)の王位戦、叡王戦、竜王戦、一昨年の王位戦以来5回目の頂上対決となる。公式戦としては、昨年8月4日の王座戦挑戦者決定戦以来となる。

対局は2日制で持ち時間は各9時間。両日ともに午前10時と午後3時におやつが出されるほか、正午から1時間の昼食休憩がある。2日目にば午後5時から30分の夕食休憩もある。初日は午後6時30分の段階で手番の棋士が指し手を封じ、終了となる。