在米17年の国際弁護士、吉田大弁護士は15日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳で、銀行詐欺容疑で訴追された水原一平容疑者(39)の問題をめぐり、大谷の「弁護士事情」に言及した。
11日(現地時間)、米カリフォルニア州の司法省が水原容疑者の訴追を会見で発表。捜査結果を発表したマーティン・エストラーダ検事は、同容疑者が大谷の銀行口座に不正にアクセスし、合計1600万ドル(約24億円)以上を不正違法賭博の胴元に送金していたと指摘した。借金の返済に充てたとみられている。
一方、大谷はこの問題を初めて知った先月20日、水原容疑者と遠征先ソウルのホテルの会議室で「最後の話し合い」をもったと、13日付のニューヨーク・タイムズ(電子版)が報道。報道によると、水原容疑者が違法賭博による巨額の借金があり、大谷の口座から現金を盗んだことを告白し、大谷に借金を肩代わりしたことにしてほしいと頼んだものの、大谷はこの要望を拒否。開幕戦に来ていたバレロ氏をすぐに会議室に呼び、そこから事態が動き始めたとされているが、在米17年の国際弁護士、吉田弁護士は、大谷の対応について「真っ先に連絡すべきは、(大谷)個人の弁護士だった」と指摘。最初に相談する人物は、バレロ氏ではなかったのではないかと、私見を口にした。
「セレブは、自分を守ってくれる弁護士を持っている。球団との交渉を任せているバレロ氏より、自分の弁護士に連絡するのが通常だと思う」とした上で「チーム大谷として、すぐに頼れる弁護士がいなかった可能性がある」と推測した。「このまま2人で会話を続けなかったのはよかった」とも指摘した。
俳優石原良純(62)が「言葉の壁というか、日本人が日本でとトラブルに巻き込まれてもめんどうくさい。(大谷の環境では)さらに言葉の壁がある。日本語がしゃべれる弁護士を持っていないといけない」と指摘すると、吉田弁護士は「大谷選手クラスとなれば、こういう犯罪のターゲットにされる可能性が高い。すぐに日本語で相談できる相手がいたら、よかったのではないか」と応じた。「大谷選手を1企業ととらえると、超優良企業。そこで何十億円が流出したとなると、1企業では大問題だ」と述べ、「ガバナンスというところは(今後)厳しく検証するポイントだと思う」と述べ、「チーム大谷」の今後の検証課題にも触れた。