4月16日に告示される東京15区補選(28日投開票)に出馬を予定している作家の乙武洋匡氏(48=都民ファーストの会、国民民主党推薦)は15日、報道陣の取材に、小池百合子都知事の応援を受けることについて「ますます負けられなくなった」と口にした。

乙武氏はこの日、東京都江東区内で事務所開きの様子を報道陣に公開。出馬表明も約1週間前で、バリアフリー対応で大通りに面した物件を探してようやく見つかったといい、告示前日も工事が続いていた。

16日の告示日は、合計2回、小池氏が応援に入ることが決まった。小池氏は先週末の13日にも応援に入っており、知事の公務を考えると平日の複数回の応援はあまりない手厚さ。乙武氏自身「プレッシャーです。いよいよ負けられない。これだけ来てくださっていては、落とせない」とした上で「13日に来ていただいたことで弾みがついた。潮目も変わったと思う」と主張した。13日の街頭演説では、乙武氏だけでなく、学歴詐称委疑惑が再燃している小池氏にもやじが飛ぶ場面があったが、乙武氏は「やじにも動じず、野太い声でやじを押さえつける『圧』を真隣で感じた。私は(やじは)初めての経験で気になったが、小池さんは動じていなかった」と振り返り「やじには応酬しない」「とにかく勝ちましょう」などの助言を小池氏から得たと、口にした。

2016年参院選の出馬断念につながった週刊誌の女性問題については「街中で言われることもほとんどない」と述べ「今回はいろいろ決まらないことが多く、前回に比べてバタバタであることは否めないが、気力、体力は充実している」と訴えた。選挙資金は基本的には自身で集め、前回2021年参院選と同様、ボランティアの支援を得ながらの選挙戦になるという。

同補選には立憲民主党の酒井菜摘氏(37)、日本維新の会の金沢結衣氏(33)、参政党の吉川里奈氏(36)、日本保守党の飯山陽氏(48)、無所属の秋元司氏(52)、参院議員で無所属の須藤元気氏(46)、つばさの党の根本良輔氏(29)、NHKから国民を守る党の福永活也氏(43)も立候補を表明している。