衆院選(8日投開票)は7日、選挙戦最終日を迎え、各党党首や各党の候補者が「最後のお願い」を行った。自民党総裁の高市早苗首相は、東京都内の激戦区4カ所を回って党への支持を訴え、最終演説会場となった世田谷区の二子玉川公園には、小雨交じりの厳寒の中、演説会が始まっても園内に入りきれない人が続出するなど数千人規模の聴衆が集まり、首相の演説に耳を傾けた。
高市首相は、「内閣総理大臣になって3カ月あまりだが、進退をかけて解散をした。これだけ大きな政策転換をするには、まず納税者のみなさんの審判をいただかないと誠実ではないと考えたからだ」と主張。自身が訴える「責任ある積極財政」への理解を求め、「総合的な国力を上げるには、今やらないと間に合わないんです」と、「今やらないと」というフレーズを何度も訴えた。
重要な委員会の委員長を野党が握るなど、自民党が直面している少数与党体制の打破を狙い、高市首相は電撃奇襲的に、異例の真冬選挙に踏み切った。内閣支持率の高さもあってか、自民党は序盤から優勢が伝えられた。高市首相は「守り」の戦法で、消費税減税など公示前は口にしていた内容を、公示後は封印。NHK討論番組の「ドタキャン」の真相をめぐっては、非難の声も上がった。
「円安ホクホク」発言も含めて選挙戦への影響も予想されたが、期待値の高さに支えられた「高市旋風」はやまず、与党と戦う野党をも困惑させた。自民党内では、「勝ち方の問題。どこまで圧倒的に勝てるか」(関係者)との声もあるが、高市首相は慎重だった。
文京区での演説では「自民党がすごく勝つんじゃないかという報道が出て、もう、私は泣きそうになった」と主張。「(緩んで)総崩れになり、もしかしたら過半数を割り込んでしまう。投票に行かなくていいと思う方がいるかもしれないから」と理由を説明しながら、「厚かましいお願いですが、明日は雪の予報です。期日前投票に行ってください」と、ダメ押しするように、聴衆に投票を呼び掛けた。
「とにかく、働いて働いて働いて働いて、働き抜かせていただきます」と、昨年の新語・流行語大賞に選ばれたフレーズも口にして、聴衆を沸かせた。【中山知子】

